ツバキ・バラ・スモモ2

ツバキ買っちゃったんならもうバラもいいだろという思考に陥ってしまい、バラについても調べだしてしまった。

 

以前海辺でハマナスが群生していたのを見て、香りのある花と大きなローズヒップが付いているのを見て有用植物発見の血が騒いでいた。

 

美味しいとか諸説あるハマナスローズヒップだが、そこのハマナスのヒップは普通にもっさりしていて味がなく不味いというほどではないけど次々食べたいようなものではなかった。

他のローズヒップ食べてみた的なブログを見ると冬の霜に当たるぐらい寒くなると甘みが増すようなことが書いてあったのだが群生地を見に行くとカッスカスに干からびたヒップしか残っていなかった。

課題としては単純なジューシーさと甘みが足りていないと思う。そこで目をつけたのが刺梨(ツーリー)ことヒメサンショウバラRosa  roxburghii normalis。トゲトゲで黄色い実、酸味が強く、水気があり、実には少し香りがあるとのことだ。なんとDHCのビタミンCサプリの原料にもなっている。ちなみに原産地の中国ではドライフルーツとして利用されているらしい。そこで、バラといえば交配。ハマナスの赤みを保ちつつ、実の棘がなくてジューシーで甘い香りがする実ができれば最強じゃん!と思いぜひ交配してみたいと思った。

しかし、ヒメサンショウバラどこにも売ってない!ネット販売も一瞬で売り切れたレベルで販売中の表示を見れなかった。手に入れやすいのでヒメサンショウバラの八重咲品種”イザヨイバラ”というのもあり、雄蕊は全部花弁化してそうだが当面これで妥協しようと思う。

別途材料として検討した品種としてまずノイバラ。

甘酸っぱくて美味しいみたいなことが書いてあることが多かったので交配を検討した。昨年、ノイバラかわからないが藪に生えていた実を食べてみたが確かに不味くはなかったと思う。なんせ実が小さいので味の判断がしづらい。ノイバラにはマルチフロリンとかいうのが含まれていて少量でも緩下作用があるらしい。種子を覆っている毛も非常に蠕動運動を促しそう。他のローズヒップもこのマルチフロリンとかいうの含まれているのだろうか。一番の特色のビタミンC全部流れそうだけど。

ノイバラとの交配を調べているうちに大きな問題に直面した。♀ハマナス×♂ノイバラの自然交雑種であるコハマナスとかいうのがあるらしい。このコハマナスは果実ができないらしく何らかの遺伝的致死があるようだ。コハマナスに関する論文を読んでみるとハマナスとノイバラの交配実験によると実際♀ハマナス×♂ノイバラは結実しなかったらしい。交配親を逆にした場合は親の段階で結実率が低くなり実生ができづらいが、その中で1個体だけ結実したらしい。

実験場もなにもない私からしたら気が遠くなりそうな話ですが、できないこともないということだった。ノイバラは房咲きになるポリアンサローズの祖先として利用されたらしいのでハマナス以外だと普通に交雑できるのかもしれない。そもそもハマナスと実の形違いすぎるしね。中間的な形質のものを挟めばなんとかなるかもしれないけれど、また気が遠くなりそうな話だ。

 

次に検討したのが”ニュードーン”という品種。ノイバラよりも甘みがあると唯一ローズヒップ食レポが書いてあった。割と古典品種で強健、日陰でもガンガン育って開花するらしい。ホームセンターで半額になっていたので早速購入。しかし、三倍体であるということとトゲが結構激しいというところが問題点だろうか。ちなみにノイバラはトゲが少ないのでそのあたりも遺伝しないか期待していた。

ニュードーンが三倍体ということで交配できないじゃん!と思っていたが、どうやらニュードーンは多くのバラの交配親になっているらしい。まともな花粉はたしかにできにくいが稀にまともな花粉が生産されて受粉できるらしい。じゃあその子供は何倍体になるんでしょうか?

他にローズヒップで最も有名なイヌバラRosa caninaがある。イヌバラは五倍体で花や果実も大きめに見える。永久奇数倍数性とかいうよくわからん減数分裂するらしい。なんにせよ多倍体で実がデカいなら他のバラも多倍体にすれば実がデカくなるだろ!という安易な考えで交配してみたいと思います。

ハマナス系交配種のバラをハマナスRosa rugosaからルゴサ系とかハイブリッド ルゴサっていうらしいけど、なんか種類少なくない・・・?交配親も実生由来とか枝変わりみたいな明確な交配親があまり書いてない気がするのですが。ひょっとしてあまり交配に向いてないバラなんじゃないでしょうか・・・。まあ全部、混ぜたら最強のローズヒップできるっしょ!ってことで適当にやろうと思います。

アルバローズは六倍体らしいので(2+6)/2=4 ぐらいの簡単理論で4倍体ハマナス系品種ができてくれないでしょうかね。(育種や倍数性について素人なので見当違いのこと言ってても許してね)

二倍体のハマナスに三倍体のニュードーンの花粉をつけて六倍体のアルバをつけて今何倍体なんでしょうか。

 

バラの花にも嵌ってしまったので次回に続く。